米株はここへ来てまた一段と上伸しはじめており、とうとう史上最高値を終値でも抜きそうな気配になってきています。たしかに一部のファンドは2020年の大統領選挙の前年ということもあり、過去のアノマリーも手伝ってかなり強気にここかの相場を見ているようですが、市場全体としては規制がかかる前に自社株買いを進める企業とほんとうに限られたファンドだけが買い上げを行っているようで機関投資家も大手のファンド勢もまったく市場に参加はしていないというかなり特殊な状況が継続中です。

いまのところテクニカル的に売りサインが点灯しているわけではありませんが、エリオット波動でいえば最終局面の5波のいよいよ最後に差し掛かっている可能性は高く、これがどこまでエキスパンドするのか突然終焉を迎えるのかは判断がつかないところにさしかかっています。エリオット波動では上のチャートの図のようにダイアゴナルトライアングルなどと呼ばれている三角形の中で推移している価格がさらに上抜けるのか下抜けるのかが大きな問題になろとしているわけです。

バフェット指数でみるとまた割高レベルに回帰

ウォーレンバフェットが株価の割安、割高感を判断するのに利用している言われているバフェット指数は株式市場の時価総額をその国のGDPで割ってそれに100をかけたものですが、足元の相場ではまたしても144.97とかなり割高水準である150に接近し始めており、トレーディングベースでの売買ならまだしも長期投資に迎えるレベルでないことだけははっきりしているだけにここからさらに相場が上昇過程に乗ることができるのかどうかに注目が集まります。

現状では株高で債券高というきわめて特異な相場状況を示しているのもなんとも気になるところでどこかで大きな巻き戻しがくるリスクを気にしてすでに相場から早々と撤退する向きも目立ち始めています。

VIX指数も急激に低レベルで推移

一方、相場のボラティリティの先行きを測るために使われるVIX指数は年初来の低レベルにありますが、だいたい過去にも最低レベルを付けたあとに上昇しはじめ、株価自体の価格が大きく下落する前兆となるだけにここからの相場は相当気をつけるべき材料がテクニカル的にも揃い始めていることがわかります。2018年1月の時も昨年の年末前のときもVIXが大きく下げた後かなり大きな相場の下落に見舞われたのは記憶に新しいところです。

足元では株価のVIXのみならずドル円のボラティリティも今世紀最小レベルというかなり特殊な状況におかれていますから何がきっかけになるかははっきりわかりませんが、大きく相場が変動するリスクに相当注意する必要がある時間帯になってきているのではないでしょうか。

何が材料になって相場が下げ始めるかは不明の状況

ファンダメンタルズ的には現状で可視化されている米中の貿易問題など懸案事項もたしかに気になりますが、あまりしっかりと意識されてこなかったテールリスクがいきなり相場を揺るがすリスクとして顕在化してくることもありますし、すでにリスクとしては認識されているものの大きく扱われてこなかったいわゆるグレーリノのような材料が急激に問題化することも考えられ、決め撃ちはできない状況にあるといえます。
国内では10連休中のリスクの話だけが取りざたされていますが、米株については5月以降の相場として改めて下方向に動く危険性を十分に考える必要がありそうで、ドル円もそれに巻き込まれる形で下落することにつねに注意すべきでしょう。為替取引といえども引き続き米株の推移には引き続き小まめに気を配ることが大切です。